アラベスク丨イスラム建築はなぜ幾何学模様?


こんにちは!

 

「幾何学模様」または「アラベスク」という言葉は聞いたとがあると思います。

 

念のため…

三角形、四角形、六角形などの多角形や円、楕円、直線などの単純な図形を部品として、それに平行移動、反転、回転、色の変化、拡大・縮小、分割などの操作を加えながら連続して組み合わせ配列を展開してつくった模様。同じ操作を繰り返すことで無限の模様展開が可能である。 - wikipedia「幾何学模様」より引用-

 

そうです、あの、同じ模様が連続している模様です。

 

実はこの幾何学模様が、イスラム建築ではとても多く使われています。

大半のモスクでもこの幾何学模様を用いています。

 

なぜイスラム建築は幾何学模様、アラベスクを使うのでしょうか?その謎に迫ります!

 

アラベスクとは?神の創造を表す幾何学的パターン!

筆者撮影

アラベスクとは、このようにモスクの壁などによく見られる、幾何学模様を反復させたものです。

 

イスラムでは人物を描くことが禁止されている(シーア派の場合、ムハンマド以外の人物であれば許されている)ため、このような模様が発達しました。

 

アラベスク模様はムスリムにとって、私たちが目で見ることのできる物質世界を超えて広がる無限のパターンを表し、そのパターンは唯一神の創造をそのまま象徴しています。

 

また、世界中のモスクには同じようなアラベスクが描かれ、それらアラベスクの違いを判別するのは困難です。

 

科学や数学と同様、アラベスクも普遍性を持ち、イスラム神法やシャリーア(イスラム法)と同じように、イスラム共同体を融合させる役割をしています。

 

ムスリムにとって、モスクに描くべき最善の芸術様式とは、自然界の背後にある秩序と統合のパターンを描き出すことなのです!

 

 

アラベスクの起源は?ギリシャ・ローマ文化の影響もあり!

アラベスクを描いた芸術作品は、黄金時代と呼ばれる750年~1500年頃までは発展しませんでした。

 

黄金時代になると、イスラム世界ではギリシャ・ローマ時代の学問などが流行りました。その中で、ユークリッド幾何学やピタゴラスの三角法、さらにプラトンの『イデア論』の影響を受け、アラベスクが発展したと考えられています。

 

ちなみに、その時代のヨーロッパは暗黒時代と呼ばれ、ギリシャ・ローマ時代の学術や芸術が損なわれ、文化的発展は停滞しました。

 

ギリシャ・ローマ世界の文化をイスラム世界が大切に守り、発展させてヨーロッパに逆輸出したことがルネサンス(フランス語で再生・復活)をもたらしたとも言われています。

 

アラベスクは美術なのか?科学なのか?

アラベスクを美術・科学の両方であるとみなす考えもあります。アラベスクの幾何学模様は数学的に正確であり、しかも美しいからです。

 

ムスリムにとっては、自然界や数学や科学、そして美術は全て神が創造したもので、全く同じもの(神の創造のパターン)を表しているということになります。

 

 

アラベスクのある建築物は?有名なあの建築物も!

トルコのブルー・モスク

1616年オスマン帝国時代に建設された壮大なモスクです。

 

ウズベキスタン、サマルカンドのレギスタン広場

シルクロードの文化が交わる場所だったサマルカンドの広場には3つのマドラサ(神学校)があり、壁一面に、美しいアラベスクが描かれています。

 

イラン、エスファハーンのイマームの広場

サファヴィー朝(イスラム芸術の最高峰、寺院建築を極めたと言われいる!)の代表作です。中にはドームのある青い巨大な礼拝所もあり、美しいアラベスクで彩られています。

 

インドのタージマハル廟

大理石でできた、有名な世界遺産です。インド・イスラーム文化の代表作と言われています。

 

アラブ首長国連邦のアブダビ、シェイク・ザイード・グランド・モスク

2007年に建築されたモスクで、白と金、青などを基調とした美しい建築物です。

 

スペイン、グラナダのアルハンブラ宮殿

スペインのアルハンブラ宮殿もアラベスク模様がたくさん描かれたイスラム建築です。

 

まとめ

・アラベスクは、無限の神の創造パターンを反映したもの

・アラベスクはこの世界の背後にある秩序と統合を象徴し、イスラム世界をまさに統合する働きもする

・世界にはアラベスクのある美しいイスラム建築がたくさんあり、様々な文化に影響を与えてきた

LINEで送る
Pocket


コメントフォーム

名前

メールアドレス

URL

コメント

トラックバックURL: 

ページの先頭へ